食を支える会

第21回勉強会のご報告

2017/10/22(日)

金田先生より

第21回食を支える会に御参加頂いた皆様、お疲れ様でした。
今回は口腔機能低下と舌圧についての講義でした。
口腔機能はフレイル予防の柱に掲げられている重要な項目で、口腔機能と一口に言っても様々な機能、能力があります。
今回は舌圧という咀嚼・嚥下におけるより細かな部分についての話になりましたが、舌の筋力そのものは全身の筋力と関連しており、高齢の方、要介護状態の方、栄養状態の悪い方、絶食中の方、等々舌の筋力を低下させる要因は多様です。
それら一つ一つを細かく評価する必要は無いと思いますし、今回の様に握力を計り、発語の聞き取りやすさや、舌の動きを見るだけでも十分に舌の筋力低下を予想できます。
全身の筋力と舌圧は相関しており、全身の筋力低下は舌圧の低下を示唆します。
ADLの低い方は当然舌圧が低く、嚥下機能も低下していると考えるべきですし、今現在食事をムセなく食べれているからと言って嚥下機能が低下していないとは言えません。部分的なアプローチやリハビリを行うより、高齢になればなるほど、嚥下、口腔、栄養と言った、より包括的な内容で肺炎を予防していく事が大事になると思います。
次回は医療介護関連性肺炎と誤嚥性肺炎の発症要因についての話になります。
皆様の参加をお待ちしていますので、宜しくお願い致しますm(_ _)m

木下先生より

舌圧と骨格筋力の相関など私達でもアセスメント、アプローチ出来そうな事がたくさんあり、とても勉強になりました^_^
追加で濱崎さんの質問上手く答えれなかったので捕捉させて頂きます(^-^;
筋力増強のメカニズムとして持久力なら低負荷高頻度、瞬発力なら高負荷低頻度が一般的です。一回の訪問で関わる時間が限られていると思います。その中で舌筋力トレーニング2秒を4秒にするからといって倍の効果を期待する事は難しいと思います。やはりトレーニングをまとめて行うより訪問時に自主トレーニング指導を行い、定期的に使う方が効果的と考えられます。
ただ食事は何分もかけて行うものであり、持久力も求められると思います。それを考慮すると弱い力で時間を延長する事で筋持久力としての効果は期待できると思います。血圧変動には注意しないといけないと思いますが…
解答になっているか分かりませんが要するに舌筋力トレーニングの効果を出すには自主トレーニング指導が大事だと思います!