食を支える会

第42回勉強会のご報告

2019/09/22(日)

すずらん病院の金田先生より


本日も食を支える会に参加頂いた皆様お疲れ様でした。
本日は完全側臥位法について、喉頭の立体構造モデルを用いて講義して頂きました。
側臥位法は急性期、回復期、維持期を問わずに誤嚥を防ぐ有効な方法だと思います。
嚥下関連器官の解剖学的にも理に叶っている方法で、臨床的にも有効性を実感しています。
誤嚥性肺炎を起こすのは食事の際にムセているのを見て食物を誤嚥しているからと思われがちですが、実際は唾液誤嚥や咽頭残留している食物を臥床した際に唾液とともに誤嚥することが原因の大半と言われています。
本日教えて頂いた完全側臥位法は嚥下前、中、後のそれぞれの誤嚥を防ぐ方法です。しかし側臥位法は咽頭残留した食物が気管に流入することを防ぐことのできる方法ですが、残留の量により限度が有ります。そのため、食後の咽頭残留に対しては食後にトロミ茶を摂取し残留をクリアにすることが必要です。
また、本日教えて頂いた回復体位により臥床時の唾液誤嚥を防いでいくことが重要になります。
私自身も感じていますが、唾液誤嚥をいかに防ぐことができるかが肺炎の発症及び再発を防ぐことと思います。
皆さんの関わる患者様、利用者様の環境や病状は違いますが誤嚥性肺炎を防ぐためには、完全側臥法、及び回復体位は非常に有効な方法と考えられます。
突拍子も無い姿勢での食事摂取かもしれませんが、きっちりと姿勢調整を行うことで安全に食事を摂取することが可能です。
来月は北区のすずらん病院での開催になります。
言葉での表現には限界があり、是非とも実際の講義を聞いて頂ければと思います。
新しい知識のアップデートの為にも皆様の御参加をお待ちしております。