食を支える会

第44回勉強会のご報告

2019/11/30(土)

言語聴覚士 金田先生より


本日は第44会としまして『はじめよう、嚥下評価』と言う題にて、ST金田よりお話しさせていただきました。
高齢化の問題も都道府県別に深刻となっており、地域に暮らす方々もフレイルやサルコペニアにより嚥下障害を潜在的に有しておられる方が増加していると感じています。
骨折で入院された方でも元々嚥下障害を持っていた方や、骨折をきっかけに嚥下障害を発症してしまった方など、現在の医療・介護の世界では以前のような脳血管疾患が嚥下障害の原因として多く見られた時と大きく違いがあります。
現代の嚥下障害の原因はフレイルの要因となる栄養、運動、社会参加といった多様な因子をふくむようになっており、嚥下障害患者様の対応にも機能的予後だけではなく、地域の状況、家庭環境など生活に即した評価を行っていかなければならなくなっています。しかし地域で生活されておられる方、施設に入所されている方、病院に入院されている方のいずれにおいても早期発見、早期介入が望まれます。誤嚥性肺炎をおこしてからでは対応が遅く、いかに誤嚥性肺炎を起こさせないよう問題となる方をピックアップし、対応を検討していけるかが今後の高齢化社会において重要なのだと思います。本日の食を支える会の内容が少しでも地域の方々の食の支えになる力になれればと思います。
ありがとうございました。